シャイアー、血友病Aの遺伝子治療薬候補 「SHP654」の治験薬申請書をFDAに提出

~血友病A患者さんの出血に対して、持続的な保護をもたらすことを目的としたSHP654~

本資料は、2017年7月6日(現地時間)にシャイアー社が発表した英語版プレスリリースを翻訳・編集し、配信するものです。本資料の正式言語は英語であり、その内容・解釈については英語が優先します。英文のプレスリリースは、以下のサイトからご覧下さい。 https://www.shire.com/


マサチューセッツ州、レキシントン  201776 –希少疾患の患者さんへの貢献に重点をおくバイオテクノロジーのリーディング・カンパニーであるShire plc(シャイアー社、LSE:SHP、NASDAQ:SHPG)は、SHP654の治験薬申請書を米国食品医薬品局(FDA)に提出したことを本日発表しました。SHP654はBAX888とも呼ばれ、血友病A治療のための、治験中である第VIII因子(FVIII)遺伝子治療です。SHP654は長期的に一定レベルの因子発現をもたらすことにより、血友病A患者さんを出血から保護することを目的としています※1。SHP654の治験薬申請は、血友病Aと血友病Bの両方の患者さんたちに有望であることを示したシャイアーの遺伝子治療プログラムにおける最新の進歩です。

 「シャイアーは、血友病患者さんを対象とした遺伝子治療の研究を進めるため、血友病分野で何十年にもわたる科学的なリーダーシップを活用しています」とシャイアーの遺伝子治療部門のシニアメディカルディレクターであるポール・モナハンは述べています。「シャイアーは、自社の豊富な資産を利用し、現在の標準治療を進歩させて、この疾患の負担を最小限にすることを目指した、遺伝子治療の開発を持続的に支援する能力を十分に備えています。SHP654は、身体の自然なメカニズムに近い第VIII因子レベルを持続的に産生するように設計された、独自の技術プラットフォームを用いています。血友病の遺伝子治療に関する当社の目標は、安全性と有効性の基準を最大限に維持することです」

 血友病Aを対象としたシャイアーの遺伝子治療プログラムでは、選択的に肝臓を標的とする組換えアデノ随伴ウイルスセロタイプ8(rAAV8)ベクターを使用しています※1,2。同プログラムでは、凝固因子に基づいた治療に頼らず、肝臓に第VIII因子の機能性コピーを運んで自ら第VIII因子を産生できるようにします※1。SHP654はrAAV8ベクターを用い、コドンが最適化されたBドメイン除去型第VIII因子(BDD-FVIII)遺伝子を患者さんの肝臓に特異的に運びます。第VIII因子は肝臓内で産生され、出血の管理に利用されます※1。肝臓特異的トランスサイレチン(TTR)プロモーター/エンハンサーを組み込むことで、患者さんの第VIII因子発現をさらにコントロールします※1

 SHP654の治験薬申請は、前臨床試験と第1相試験の結果に基づいて行われました。これらの試験では、この候補因子の潜在的有用性が以下のように裏付けられ、その結果は、2017年7月8日から13日にかけて、ベルリン(ドイツ)で開催される第26回国際血栓止血学会(ISTH)で発表されます。

  • SHP654の開発、血友病Aの治療に対する高効率AAV8を基盤とするBDD-FVIII遺伝子治療ベクター 
    • セッション:血友病の遺伝子治療(臨床、口演発表#OC13.6)
    • 日時:7月10日、17:45~19:00(現地時間)
    • 場所:ホールB ※1
  • 遺伝子組換え(rFVIIIアデノ随伴ウイルス(AAV8)のマウスにおける組込み部位が示す優れたバイオセーフティプロファイル 
    • セッション:ポスターセッション(#PB1094)
    • 日時:7月11日、12:00~13:15(現地時間)
    • 場所:展示ホール 4.2※3
  • 血友病AマウスにおけるヒトFVIIIによる遺伝子治療用構成体の用量反応および長期的発現 
    • ��ッション:ポスターセッション(#PB1101)
    • 日時:7月11日、12:00~13:15(現地時間)
    • 場所:展示ホール 4.2※2
  • マウスにおけるヒトFVIIIによる遺伝子治療用構成体の非臨床的安全性評価 
    • セッション:ポスターセッション(#PB 1099)
    • 日時:7月11日、12:00~13:15(現地時間)
    • 場所:展示ホール 4.2※4

 治験薬申請は、ヒトへの治験薬投与についてのFDAに対する認可の要請です※5。FDAによってSHP654の治験薬申請が受領された後、シャイアーは世界中の多施設でSHP654の試験を実施して安全性を評価し、第VIII因子の活性度を増強させて血友病による出血に影響を与えるために必要な用量を検討し、この新たな技術を世界中で上市することを目指していきます。

SHP654について

シャイアーはSHP654(BAX 888)を開発中で、それにはAsklepios Biopharmaceutical, Inc.から分離独立したChatham Therapeutics, LLCから取得した技術が含まれます。SHP654は、治験中の遺伝子治療用第VIII因子(FVIII)であり、血友病Aの治療を目的としています。SHP654は、組換えアデノ随伴ウイルスセロタイプ8(rAAV8)ベクターを使用して、コドンが最適化されたBドメイン除去型FVIII(BDD-FVIII)遺伝子を患者さんの肝臓に特異的に運び、肝臓でFVIIIが産生され、出血の管理に用いられます※1,2

血友病Aについて

血友病Aは最も一般的なタイプの血友病で、血中の凝固第VIII因子の欠損により、通常より長い出血を引き起こす希少な出血性疾患です※6。血友病Aの重症度は血中の第VIII因子の量によって決まり、第VIII因子が少ないほど重症度は高くなります※7。血友病A患者さんの半数以上が重症です※7。そのうち約25~30%でインヒビターが発生します※8。インヒビターは、血友病患者さんが凝固因子濃縮製剤による治療に対して、免疫反応を示したときに生じる可能性のある深刻な医学的問題です※9。血友病は主に男性が罹患し、発症率は男性の5,000人に1人です※7,10

参考文献

  1. Falkner et al. “Development of SHP654 a highly efficient AAV8-based BDD-FVIII gene therapy vector for treatment of hemophilia A.” International Society on Thrombosis and Haemostasis Congress. Berlin, Germany July 8-13, 2017. Available at: http://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1111/rth2.2017.1.issue-S1/issuetoc
  2. Hoellriegl et al. “Dose response and long-term expression of a human FVIII gene therapy construct in hemophilia A mice.” International Society on Thrombosis and Haemostasis Congress. Berlin, Germany July 8-13, 2017. Available at: http://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1111/rth2.2017.1.issue-S1/issuetoc
  3. Hoellriegl et al. “Integration site analysis in mice demonstrates excellent biosafety profile of a recombinant ® FVIII adeno-associated virus (AAV8) gene therapy product.” International Society on Thrombosis and Haemostasis Congress. Berlin, Germany July 8-13, 2017. Available at: http://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1111/rth2.2017.1.issue-S1/issuetoc
  4. Hoellriegl et al. “Nonclinical safety evaluation of a human FVIII gene therapy construct in mice.” International Society on Thrombosis and Haemostasis Congress. Berlin, Germany July 8-13, 2017. Available at: http://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1111/rth2.2017.1.issue-S1/issuetoc
  5. U.S Food and Drug Administration. “Investigational New Drug (IND) or Device Exemption (IDE) Process (CBER).” U.S Food and Drug Administration website. https://www.fda.gov/biologicsbloodvaccines/developmentapprovalprocess/investigationalnewdrugindordeviceexemptionideprocess/default.htm. Accessed June 28, 2017.
  6. World Federation of Hemophilia. “What is hemophilia?” World Federation of Hemophilia website. http://www.wfh.org/en/page.aspx?pid=646. Accessed June 23, 2017. 
  7. National Hemophilia Foundation. “Hemophilia A.” National Hemophilia Foundation website. https://www.hemophilia.org/Bleeding-Disorders/Types-of-Bleeding-Disorders/Hemophilia-A.  Accessed June 23, 2017.
  8. World Federation of Hemophilia. “Who is at risk of developing inhibitors?” World Federation of Hemophilia website. http://www.wfh.org/en/page.aspx?pid=653. Accessed June 23, 2017.
  9. World Federation of Hemophilia. “What are inhibitors?” World Federation of Hemophilia website. http://www.wfh.org/en/page.aspx?pid=651. Accessed June 23, 2017.
  10. Centers for Disease Control and Prevention. “Hemophilia.” Centers for Disease Control and Prevention website.

シャイアーについて

シャイアーは、希少疾患や特殊疾患の患者さんを専門とした、グローバルなバイオテクノロジーのリーディング・カンパニーです。血液、免疫、神経科、眼科、ライソゾーム病、消化器・内科・内分泌、遺伝性血管性浮腫(HAE)、そして、成長中の腫瘍領域フランチャイズにおいて、革新的な医薬品の開発に努めています。シャイアーの製品は、100ヶ国以上で提供されています。
世界中に多くいる、希少疾患・特殊疾患をもつ患者さんや、効果的な治療法がない患者さんが、より質の高い日常生活を過ごすことができるよう、革新的な医薬品を開発し提供するという使命のもと、シャイアーの社員は日々尽力しています。www.shire.com

日本のシャイアーについて

日本においても、Shire plc(シャイアー社)のグループ会社であるシャイアー・ジャパン株式会社およびバクスアルタ株式会社は、希少疾患および特殊疾患の治療薬の開発・販売のほか、それら疾患の認知向上に力を入れています。40年以上の実績をもつ血友病治療分野では、血友病A治療薬「アディノベイト®静注用」「アドベイト®静注用」、血友病インヒビター治療薬「ファイバ®静注用」、血友病B治療薬「リクスビス®静注用」と、幅広いラインアップをもち、患者さんに貢献しています。さらに、本態性血小板血症治療薬「アグリリン®カプセル」、ゴーシェ病治療薬「ビプリブ®点滴静注用」、低並びに無ガンマグロブリン血症治療薬「ガンマガード®静注用」を販売しており、2017年5月には、注意欠陥/多動性障害(AD/HD)治療薬「インチュニブ®錠」を発売しました。なお、「インチュニブ®錠」においては、塩野義製薬株式会社が承認を取得しており、プロモーション提携をしています。www.shire.co.jp

将来見通しに関する記述

ここで示されている歴史的事実を除く記述は、将来的な戦略、計画、目的、期待および意向、既存の製品またはパイプライン製品の臨床試験と承認の予測される時期や商業的可能性に関する記述を含みますが、これらに限定されない、将来見通しに関する記述です。これらの将来見通しに関する記述は、多くのリスクおよび不確実性を伴い、常に変化する可能性があります。リスクや不確実性が具現化した場合、当社の業績に重大な悪影響を及ぼす可能性があります。リスクおよび不確実性には以下の内容が含まれますが、これらに限定されません。

  • 当社の製品は商業的に成功しない場合があります。
  • 政府の規制および市場の発展により価格への圧力が増大し、また患者さんによる製品の入手が制限される結果、当社の将来の収益、財政状態、および経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
  • 当社は、特定の製品について独自の製造作業を実施するとともに、他の製品の製造や、商品やサービスの提供のため、第三者の製造業者に依頼しています。当社の製品または原料の一部は、認められた製造元一社からのみ入手することが可能です。当社の製品のサプライチェーンが途絶えた場合、結果的に、当社は製品の販売または開発を続行できなくなる可能性があります。また、一定期間、当社が商業的に上記の運営を継続できなくなる場合があります。
  • 当社の製品の製造は、さまざまな規制当局の広範囲の監督対象となります。製造現場、原料または製造プロセスの変更に伴う規制上の承認または介入は、大幅な遅延、オペレーション費用の増加、製品売上の損失、研究活動の中断または新製品の発売の遅延につながる可能性があります。
  • 当社の治療法の一部は、長い時間と複雑なプロセスを要するため、当社がタイムリーに市場原理に対応できず、生産能力を効果的に管理できない可能性があります。
  • 当社は、研究開発のさまざまな段階における製品ポートフォリオを所有しています。これら製品の開発の成功は極めて不確実であり、多大な費用と時間を要します。また、これらが規制当局から承認される保証はありません。
  • 特定の顧客の行動が、当社製品の収益性のある販売または営業活動の能力に影響を及ぼす可能性があります。このような顧客による購入または流通パターンの変動は、当社の収益、財政状態、または営業成績に悪影響を与える可能性があります。
  • 当社の製品と候補製品は、事業を展開している製品市場において、ジェネリック医薬品との競争を含む、激しい競争に直面しています。
  • 法的問題、税務監査、その他の紛争(当社の特許および事業に必要なその他の知的財産権の執行および防御能力を含む)の結果が不利な場合は、統合後の会社の収益、財政状態、または経営成績に実質的な悪影響を及ぼす可能性があります。
  • 優秀な人材を獲得できないことがあります。
  • 当社のNPSファーマシューティカルズ社、ダイアックス社(「ダイアックス」)またはバクスアルタ社(「バクスアルタ」)の買収に関する戦略目標の達成の失敗は、当社の財政状態および経営成績に悪影響を与える可能性があります。
  • 当社の成長戦略の一部は、外部提携を通じて製品ポートフォリオを拡張する能力に依存しており、失敗した場合、製品の開発と販売に悪影響を及ぼす場合があります。
  • グローバルでの経済成長の鈍化、または当社が事業を行っている国の経済不安、ならびに為替レートおよび金利の変動は、与信の可用性とコストに影響を及ぼし、顧客売掛金の回収可能性など、顧客の購買および支払パターンに悪影響を及ぼします。
  • 市販製品の効能が効果的ではない場合、またはそのような製品が副作用を引き起こした場合、当社の評判の失墜、製品の回収、当社に対する法的措置につながる可能性があります。
  • 厳しく規制された市場において当社が運営する事業活動に関して、規制当局または法執行機関が調査または法執行措置を行う場合、莫大な法的費用と高額の補償金または罰金の支払いが必要となる可能性があります。
  • 当社は情報技術に依存しており、そのシステムと施設基盤には、サービスの中断、慎重に扱うべき情報や機密情報の紛失、サイバー攻撃や他セキュリティ侵害、データ漏洩など、ある種のリスクが伴い、当社の収益、財政状態、または経営成績に重大な悪影響を及ぼす可能性があります。
  • 当社は、バクスアルタ買収の資金調達のために高額の追加的な負債を負担しており、このためビジネスの柔軟性が低下し、借入費用が増加する可能性があります。
  • ダイアックスまたはバクスアルタを当社に統合することの困難性から、統合後の会社は、期待される営業効率、コスト削減、収益の向上、シナジー効果または他の利益を、期待していたよりも、または全く実現することができない場合があります。
  • 当社のその他のリスクおよび不確実性には、2016年6月30日に終了した四半期のForm 10-Qの当社四半期報告書の「項目1A:リスク要因」に記載されているリスクを含む当社が随時証券取引委員会に提出する報告書に記述されています。

当社または当社のために行動する者によってなされる、すべての将来見通しに関する記述は、全て明示的にこの注意書きに服します。これらの将来見通しに関する記述は本書面の日付においてのみ有効であるため、この記述を読む人は過度の信頼を置かないように注意してください。適用法によって別途要求される場合を除き、当社は、新たな情報、将来の事象、その他の結果にかかわらず、将来見通しに関する記述を更新または改訂する義務を負いません。

C-ANPROM/JP//0191 July 2017

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